動物病院の経営戦略|トリミング部門強化のポイントを解説

タオルに包まれたコーギー

動物病院の経営戦略|トリミング部門強化のポイントを解説

動物病院の経営戦略を目的にトリミングサービスを導入している医院様も多いのではないでしょうか。
しかし、思ったほどの売上拡大やリピーター獲得が進まず「改善策を模索して困っているいる」という話をよく耳にします。
診療や治療と同様に、トリミングも「導入すれば終わり」ではありません。

本記事では、「トリミング部門の更なる強化」を目指す動物病院の院長へ向けて、トリミング部門強化の具体的な視点をご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、トリミングを経営の柱として再構築するきっかけにしてみてください。

目次

動物病院経営でトリミングサービスを拡充する意義

爪を切られるキャバリア

美容と健康管理を同時に提供できるトリミングは動物病院の強みのひとつです。
しかし、トリミングサービス運営のノウハウがなく、導入後の伸び悩みも目立つケースが多いものです。
競合増加や顧客ニーズ変化に対応し、経営戦略の柱として再構築する意義を解説します。

導入後の伸び悩みと新たな課題

トリミングサービスを始めた当初は珍しさから利用が増えても、次第にリピート率や売上が頭打ちになるケースがあります。

主に以下のような原因が考えられるでしょう。

  • 価格設定が周辺サロンと差別化できていない
  • スタッフ育成の遅れで施術品質にばらつきがある
  • 競合増加に伴い飼い主の選択肢が増えている

こうした停滞を打破するには、ターゲット層やサービス内容を再定義し、経営方針と合った運用を徹底する必要があります。

差別化とサービス向上の重要性

動物病院で行うトリミングサービスの強みは、医療面での付加価値を活かせることにあります。
持病を持つペットやシニア犬のリスク管理、美容と健康診断のセットなど、一般サロンにはない安心感を打ち出せるでしょう。

飼い主が「この病院なら大切なペットを安心して任せられる」と思えるよう、美容技術だけでなく接遇面も重視すると、リピート率の向上が期待できます。
ペットを家族とみなす飼い主が増えるなか、総合的なケアを求めるニーズに応えることが大切です。

動物病院トリミング部門の付加価値を高めるには

動物病院で行うトリミングサービスは、医療知識を活かしたサポートや高度な美容技術を打ち出すことで価値を高めることができます。
多彩な切り口を検討し、専門性を強みに差別化を図り収益拡大を目指しましょう。

持病がある子やシニア犬を対象としたケア特化型

シニア犬や持病を抱えるペットは、トリミングにおける長時間の施術で大きな負担を感じることがあります。
動物病院なら、獣医師や看護師との連携ですぐに異常を察知し、必要に応じて診察に移行できるのが強みでしょう。
施術時間を短く抑えた専用コースや身体に負担の少ないケア用品を用意することで、高齢ペットの飼い主にも安心して利用してもらいやすくなります。
こうしたリスク管理の徹底は、口コミ効果により集客力を高めるうえでも有効です。

美容特化型でのブランド戦略

SNSで気軽に情報が収集できる現在では、美容にこだわる飼い主も増加しています。
エステメニューの導入、トリマーの技術研修によるデザインカットの強化などを行い、単価を高めに設定できるようなブランドを築く方法もあります。
動物病院としての医療面の信頼感と美容面での洗練を掛け合わせることで、他院や一般サロンとの差別化が明確になるでしょう。
接遇の質も合わせて向上させると、より一層「ここなら安心して任せられる」というイメージを定着させられます。

トリミングの回転率とリピート率を高めるために

シャンプーをされる犬

回転率とリピート率を高めるためには、作業効率とオペレーション設計を見直すことが必須です。
スタッフ間の連携やDX化を進めれば、時間ロスを減らせるでしょう。

トリミング技術向上とDX化による作業効率アップ

トリミングの時間を短縮しながらクオリティを保つためには、最新機材の導入やシザー技術の向上、施術工程の見直しなどを行うことが有効です。

予約管理や顧客情報のデジタル化を進めれば、ダブルブッキングを避けられたり、スタッフ全員がリアルタイムでスケジュールを把握しやすくなったりする点も大きいでしょう。
効率化を図りつつ施術の質を保てれば、1日あたりの受け入れ件数が増加し、結果的に売上アップが見込めます。

接遇への取り組みと再来店を促すオペレーションづくり

飼い主が重視するのは、シャンプーやカットの仕上がりだけではなく接遇の質でもあります。
受付から施術後のフォローまで、スタッフが笑顔で対応しペットの状態や施術内容を丁寧に説明することでリピート率を上げることができるでしょう。

トリミング後に回数券や次回予約の案内をすると、自然な形で再来店の動機づけができます。
こうした細やかな気配りは「また利用したい」という心理を促し、継続的な顧客確保につながります。

動物病院全体の収益アップにつなげる価格戦略

動物病院全体の収益アップの施策としては、単に利用件数を増やすだけでなく、客単価を引き上げる工夫も欠かせません。
動物病院ならではの医療知識を絡めた付加価値を提示できれば、多少高額なメニューでも飼い主が納得しやすくなります。
周辺サロンとの相場を踏まえながら、自院の強みをしっかりとアピールし定期的に価格を見直しましょう。

料金体系の見直しと付加価値オプションの拡充

シャンプーやカットだけでなく、薬用ケアや歯磨き、皮膚トラブル対策などのオプションメニューを用意することで、客単価を上げる方法があります。
飼い主が健康管理を重視している場合、高品質なケア用品や専門的アドバイスは魅力的に感じるでしょう。
施術時のカウンセリングを丁寧に行い、ペットの状態を踏まえた最適なプランを案内すれば、価格以上の付加価値を感じてもらいやすくなります。

トリミングを「窓口」に病院全体の売上を伸ばす仕組みづくり

トリミングの施術中に気づいた皮膚炎や歯周病などの初期症状を、即座に診察や治療へつなげられるのは動物病院ならではのメリットです。
飼い主にとっては早期治療の利点が大きく、院側にとっても診療や予防接種、フード販売といった周辺サービスの利用機会を拡大できます。

トリミングを入り口に総合ケアを提案する流れを整えれば、結果的に病院全体の収益アップが期待できるでしょう。
施術中に異常を発見した際の医療スタッフへの共有方法のルール化が大切です。
また、トリミング施術後に飼い主様へ簡易レポートを渡すなど、健康状態をわかりやすく伝える工夫も欠かせません。

スタッフ育成とサービス品質向上の重要性

サービス品質向上のためには、現場のトリマーが高度な技術を身につけ、飼い主に一貫した接遇を行えるかどうかが要となります。
そのためにトリマーと医療スタッフの連携や定期的な研修の実施、接客スキルの向上策など、多方面の強化が重要です。

トリマーと医療スタッフの連携強化

シニア犬や持病のあるペットなど、リスク管理が必要なケースではトリマーだけで対処しきれない場面があります。
定期的なミーティングの実施やチャットツールによる情報共有を徹底し、施術中に見つかった異常を看護師や獣医師がすぐに確認できる体制を整えましょう。
こうした仕組みが機能すれば、飼い主へ迅速かつ的確なフォローが可能となり、病院全体の信頼度も高まります。

接客スキルと顧客満足度の向上

動物病院はペットにとっても飼い主にとっても「大切な家族を預ける場所」であり、接客時の安心感がリピート意欲を左右します。
トリマーの接客スキルが売り上げに直結するといっても過言ではありません。
しかし、スタッフの接遇の能力向上は病院内だけで伸ばすのは難しいものです。
外部セミナーへの参加や講師を招いての研修など、積極的に取り入れると良いでしょう。

また、顧客満足度を高めるために定期的に飼い主へアンケートを実施しサービスを見直すことも有効です。

まとめ

動物病院のトリミングサービスは、美容と医療を融合できる大きな可能性を持っています。
導入後に伸び悩んでいると感じたら、ターゲットやサービス内容、価格設定、スタッフ育成など多方面を見直してみることが重要です。
たとえ単価を上げても「病院だから安心」という価値を感じてもらえれば、収益アップとリピート率向上につなげられるでしょう。

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この記事を書いた人

臨床歴10年以上の獣医師で
「動物病院業界を、良いものが正しく伝わる業界へ」
をテーマに動物病院向けのwebマーケティング支援を行っております。
主にSEO対策、SEO内製化支援、MEO対策、SNS運用代行を行っております。

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